「小さな会社の稼ぐ技術」弱者必勝のランチェスター戦略 Part2
栢野 克己氏著「小さな会社の稼ぐ技術」
をもとにランチェスター戦略について
解説しています。
Part1では、
2つのランチェスター法則に
ついて書きました。
「ランチェスターの法則」
というのは
フレデリック・W・ランチェスターが
1914年に発表した戦闘の数理モデル
のことです。
ランチェスター氏は
戦力などを数値化して、
「こういう条件で戦えば
ほぼ必ずこうなる」
という法則を発見
しました。
第2次世界大戦で
アメリカはこの法則をもとに
戦い、大きな成果をあげました。
この法則を日本が独自に企業間の
販売競争戦略として応用したのです。
この記事の目次
強者と弱者
ランチェスター戦略では
圧倒的1位の企業がとるべき
「強者の戦略」と
2位以下の「弱者の戦略」
がはっきり区別されています。
「強者」と「弱者」を区分する
市場占有率の3つの条件があります。
【強者になる市場占有率】
①1位であること
②26%を確保していること
③2位との間に10対6以上の
差をつけていること
強者は1000社中5社位しかなく、
残りの995社は弱者ということに
なります。
強者と弱者の戦略の違い
強者と弱者の区別がわかったところで、
強者と弱者の戦略の違いを説明します。
本や講演で説明される内容は
強者のやり方が多く、
弱者が強者に憧れて、
強者の戦略をとってしまうことが
あります。
強者と弱者が間隔戦で戦うと
ランチェスターの第2法則に
あったように、
本当の力関係は2乗比になるので、
強者(大手企業)が
圧倒的に有利に
なります。
(2乗になる理由はPart1を
読んでください)
竹田 陽一先生は、企業調査会社に
勤めていた16年間で1600社の
倒産した会社を調査されました。
その倒産原因の7割から8割が
弱者が間違って強者の戦略で
経営していたためでした。
負け戦をしないために、弱者は
ランチェスターの第1法則
で戦う必要があります。
大軍が行動しにくい山や森が険しい所を
戦場に選び、
隠密行動をとって、
一騎打ちで確実に仕留める作戦です。
強者と弱者の戦略
射程距離が長い兵器を使い、
見通しがよい平地を戦場に選び
さらに敵と離れて戦うことで
2乗作用が起きるようにするのを
強者の戦略と言います。
戦闘範囲が狭い武器(刀や槍)を使い
山が険しい所や森が深い所を戦場に
選び
敵に接近して一騎打ちをするような
戦い方を弱者の戦略といいます。
これをビジネスにあてはめ、
強者の戦略と弱者の戦略の
ポイントを4つに絞ると
次のようになります。
詳しくは
「小さな会社の稼ぐ技術」
P52〜を読んで下さい。
まとめ
今回は
ランチェスターの法則を
ビジネスにあてはめて、
強者と弱者の戦略を4つの
ポイントに絞って
まとめました。
強者の戦略がつかえるのは0.5%
残りの99.5%は弱者になります。
竹田陽一先生は著書の
「ランチェスター弱者必勝の
戦略」
で次のように書かれています。
車にたとえると強者の戦略は
スピードがでるトップギアで、
弱者の戦略はローギアにあたる。弱者の会社が行く道は平坦ではなく、
上り坂でデコボコ道になっているから
険しいものだ。こういう道を走るには当然ローギアに
入れなければならない。ところが強者のマネをしてトップギア
に入れて走ろうとするから、当然
エンストを起こしてしまう。これでは車は走らない。
弱者の戦略は泥臭く、地道ですが、
大手がやらない商品開発、
大手がやらない販売方法
など、工夫をすれば
弱者でも粗利をあげることが
できます。
どこに顧客のニーズが
あるかを把握することで、
そのニーズにあった商品を
提案することができます。
弱者はエンドユーザーに近いので、
ニーズを把握しやすいし、
小回りが利くのでお客さんのニーズに
あった商品・サービスをいちはやく
提供することができます。
自分のアイディアや工夫が
フルに活かせます。
お客さんが喜んでいる声を
直接聞くことができるので
やりがいもあります。
ただ、やり方を間違っては
元も子もないので、
きちんとやり方を学ぶことが
大事だとわかりました。
せっかくビジネスを
するのであれば、
生き残って
世の中に貢献して
行きたいですね!
次回は「経営の8大戦略」と
「弱者の戦略4大ポイント」について
考えます。
金子文
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