「子どもの才能をのばすお家の使い方」講演会レポート②

2016.11.01 by 金子文

この記事の目次

子どもの才能をのばすお家の使い方

10月4日に開催した八納 啓創先生の
「子どもの才能をのばすお家の使い方」
講演会レポート②です。

八納啓 創先生講演会レポート①はこちら

「子どもの才能をのばすお家の使い方」講演会レポート①

我が子を才能豊かに育てる第1歩とは?

家の使い方と子どもの接し方のマッチング
で子どもを才能豊かに育てることができます。

子どもにとっての家とは

大人にとっての家、子どもにとっての家は
意味が違うところがあります。

1950年代にアメリカの家の間取りが
日本の家に取り入れられるようになりました。

実はアメリカから入ってきた間取りは
日本の子ども部屋に相当する部屋はありません
でした。

アメリカでは子どもの寝室は整理整頓とインテリアを構築
する子どもの能力を磨く部屋として

子どもの自立を促す目的で使われているのです。

日本は子ども部屋の使い方がわからず、
子どもの勉強部屋として使い始めました。

日本が世界で初めて、子ども部屋を勉強部屋として
使い始めた国です。

それにあわせて、世界初の家具が日本で考案されました。

それは”学習机”です。

若干諸説ありますが子どもの学習専用机は、
1960年ごろに日本で誕生しました。

それまで世の中には学習専用机なるものはありませんでした。

そして、その学習専用机を「子ども部屋」
に置くようになったのも、日本が人類史上初です。

多くの方がこの事実を知りません。

今でも子ども部屋においてある学習専用机を見て、
「!?」と感じる先進国の方もたくさんいます。
それくらいガラパゴスな環境なのです。

勉強部屋は日本にどういった影響を与えているのでしょうか?

勉強=一人で部屋にこもってするのが普通
という観念を多くの人に植え付けました。


そして大人になると

勉強⇒仕事となり、
仕事=基本的に一人でやり遂げないといけないもの

という価値観へとシフトしていきます。

鬱の人が増えている背景には、「1人で頑張る」事へ
のプレッシャーやストレスが潜んでいます。

私たち大人にとっては、子ども部屋は過去のことですが、
子ども部屋の使い方が、私たちのその後に大きく影響しています。

そして、これから育つ子供たちにとっては
今まさに子ども部屋の使い方が将来を決定づけています。

 

勉強部屋が子どもにもたらしている現象

①勉強へのモチベーションを低下させている

小学校に入学する時におじいちゃん、おばあちゃんに
学習机を買ってもらうと子どもは大喜びしますが、

勉強部屋の学習机で勉強したいかというのは別問題です。

子どもは親の側で物事をしたい
親の側でなにか行動したい、
と思っています。

親に見られていることでモチベーションが上がります。

勉強部屋で子どもが勉強しないのを
親は子どもが勉強が嫌いなのかなと勘違いして
しまいます。

子どもは勉強が嫌いなのではなくて、
勉強は一人きりになる行為だから面白くない
思っている可能性があります。

②受験や入試で人数が多い場所で実力が発揮できない

人がいるとまったく集中できない体質になる可能性があります。

その最たるものが受験会場です。
僕は受験会場で頭がまっしろになって大失敗しました。

それがトラウマになって、人前では緊張する人間だと思っていたけど、
性格ではなく習慣が及ぼしている癖だということがわかりました。

一人きりで集中したら勉強の効率がいいだろうと思うけど
あとで苦労します。

僕は人がいるところで物事をする訓練をして
ざわざわしているところでも集中できるようになりました。

③一人部屋の生活になれた若者が会社の集団生活に馴染めない

一人部屋の生活になれた若者が就職し、オフィスで
集中して仕事をしているときに上司に呼ばれたりすると
カチンときて上司を睨んだりしてしまいます。

集中している時でも呼ばれたら
笑顔でにこにこしながら対応できると
人間関係が変わります。

④親子のコミュニケーションを取りづらくしている

子どもが学校から帰ってきて自分の部屋にはいる習慣だと、
学校で何かあったとしても見逃すことがあります。

アメリカの場合は、子どもが学校から帰ってきて、
いつもはリビングやダイニングで
勉強するのに、すぐに自分の寝室に入ったら、
“なにかあったな”とわかります。

子どもが思春期になって自分の部屋にこもるようになると
ますます子どもとのコミュニケーションがとりづらくなります。

我が子を才能豊かに育てる1歩とは?

ダイニングテーブルで子どもが勉強している
ケースは意外と多いですが、

どうしてダイニングテーブルで勉強をするのがいいのか本質を知って
おかないとダイニングテーブルも不正解になります。

ダイニングテーブルで勉強をするとよい理由

①子どもは親に勉強している姿をみてもらいたい

子どもは親の側で物事をしたい
親の側でなにか行動したい、と思っています。

②子どもとのコミュニケーションの場

「今日学校で習ったことをお母さんに教えて」と言って子どもを
朝送り出すと、

子どもは家に帰ったらお母さんに習ったことを
教えてあげたいと思って授業を受けます。

そして学校から帰ってきたら
「こんなことあったよ」と話てくれます。

これは社会人になって、一人で打ち合わせ先に行って、
打ち合わせ事項をちゃんときいて上司に報告する能力
を養うことにもつながります。

どうしたら人に伝えることができるようになるか
というベースを学ぶことができます。

この本質的な意味があってダイニングテーブルで勉強するのが
いいと言われています。

親が子どものすることをそばで
見ている

子どもが学校で習ったことを聞く
コミュニケーションの場

という要件を満たす場所ならば
リビングでもキッチンでも和室でもいいわけです。

ダイニングテーブルで勉強する時の注意点

①椅子は足置き場がついていて高さが変えれるものを用意します。
子どもの足が床から浮かないように座椅子の高さを調整します。

②明るさを調整します。
ダイニングは食事用の照明なので
勉強する明るさになっていません。
なので、明るさを調整して下さい。

③リビングに勉強道具をおくスペースを作る

子ども部屋に勉強道具を置いている場合、
子どもは明日持っていくものをダイニングから
自分の部屋に戻っている最中に忘れるので、
忘れ物が多くなります。

リビングダイニングに勉強道具を整理して
収納するスペースをつくると忘れ物が減ります。

 

子どもにとってのリビングダイニングの意味
大人にとっては家族が集まって会話をし、食事をするところです。

子どもにとっては
社会にでるための人間関係の土台を作る場所です。

①リビングダイニングの役割

家族同士で会話をして
コミュニケーションを活発にする場です。

ダイニングは食事を通じて人の心と触れ合う場所として大切です。

食事中に家族でこんなことがあったと話をし、
食事をしながら心を通わす感覚ができると
その子どもが聞き上手になります。

食べながらテレビをみていたらその感覚が
養えなくなります。

②ワークスペースを作る

家族みんなで勉強する場所
ワークスペースを作ってそこで勉強するといいです。

家族みんなで勉強するワークスペースは
オフィスのレイアウト配置とにています。

家族が、てんでばらばらのことをそれぞれが集中して
やっていて、たまにコミュニケーションをかわしながら
勉強をします。

人がいながら和気あいあいとやっていける耐性をつくることが
できます。

子どもにとっての家は社会に直結します。
どれだけ社会にでたときに生きやすくなるのかは家の使い方で変わるのです。

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勉強スペースを共有することで子どもが部屋にこもる時間がへり、
家族やその家を訪ねてきたお客さんとコミュニケーションが図れます。

人生の先輩の話を子どもたちに聞かせることができます。

子どもたちが家に遊びに来た大人の話を聞きいて
夢をみつけ、進路を決めることができた例がありました。

その家のお母さんは、
「自分たちだけで家を使っていたら
子どもが自分たち(親)の価値観とは違うところで
夢をみつけることはできなかったでしょう」

と言われています。

家に人を招き、その人の話を子どもが聞くことで
外からの刺激を子どもに与えることができます。

子どもの話を聞く時の注意点

この動画を見て下さい。

 

女性の回転方向が時計まわり、反時計まわりに見える人がいます。
人によって回転方向が違ってみえます。

それは脳の使い方で違ってみえるのです。

左回りにみえる人は論理的な思考をしています。
男性や社会に出ている人に多く、
論理的な思考をしています。

右回りに見える人は直感的な思考をしています。
女性や子どもが多く、
直感的な思考をしています。

モーツアルトを流した後に
この映像をみると右回りにみえたりします。

子どもは直感的、感情的になのに対し、
それに対応する大人は男女にかかわらず論理的になります。

普段直感的な女性も子どもと接するときは論理的になるのです。

女性の方で、男性と話しているとき
不毛な気持ちになることないですか?

“気持ちを聞いてほしいだけなのに
なんでそんなアドバイスするの?”

と思われたことないですか?

子どもが気持ちだけ聞いて欲しいのにアドバイスされて
嫌な気持ちになるということを気づけるかどうかということです。

子どもが泣いて帰ってきたらのを親がみたら

「どうしたの何があったの。どうして泣いているの?」
と聞いて

「そんなことがあったのね。
今度からそんなことがあったら
ああしなさい、こうしなさい」

と子どもにアドバイスをしてしまいます。

夫婦関係において男性が女性にやっているのと同じだと
認識できますか?

子どもはどうして欲しいかというと

「それは悲しかったね」といって

気持ち落ち着くまでぎゅーっとだきしめて
背中をとんとんしてあげるほうがいいです。

そのあとに「何があったか教えて」というと

子どもも気持ちが落ち着いてきているから
何があったか話をすることができます。

これは家の使い方とともに子どもと接する時に
取り入れてもらうと子どもに

家の中が安心で安全な場所


だという感覚が身につきます。

明日からできること

①今日の情報を家族で共有
夫婦や家族で情報を共有し、
家や子どもの接し方などの考え方を
統一させる

②情報を見分ける意識をもつ
情報を「もの」と「こと」に分けて
情報を見分ける意識を持つ

③同じ価値観の友人をもつ
世間で価値観が違う人と接することも多いので
価値観の同じコミュニティーに属していると
混乱を防ぐことができる

④信頼できる専門家をブレインに
(お医者さん、法律、不動産、心理カウンセラーなど)
なにかあったら相談できる専門家チームを持つ。

⑤勉強会等に参加する
いろんな価値観を知ることも大事。
またそこに集う人も同じ価値観を持っているので
同じ価値観を持つ人と繋がることができる。

⑥専門家に気軽に相談する
お金のことなど、わからないことは専門家に聞く
と安心。

 

株式会社G Proportion Architects

HPはこちら

http://www.keizo-office.com/index.html

参加者の感想

今住んでいる家は、子どもたち一人一人に学習机や勉強部屋
を与えてあげれないということにこだわりを持っていましたが、
子どもが将来、社会の中で自立するにはそこにこだわらなくて
いいんだと気付くことができました。
世の中の固定観念に押しつぶされていたことに気付きました。
子どもと接する時大人は論理的になるという気付きも
とても分かりやすかったです。(K・Yさん)

 

整理収納アドバイザーとして、新築の収納プランニングや
お片づけのコンサルをしています。
自分の経験から勉強部屋の不必要性を感じ、
お客様にワークスペースをリビングにつくり、
子どもの学習用品もリビングに収納スペースを作るように
提案しています。そのよさが今日のお話を聞いて理由
とともに確信に変わりました。
これからもライフスタイル、ゴールを見つけ出すところから
住みやすい家作りに携わることができたらと思います。
(H・Uさん)

 

子どもにリビングで勉強させた方が良いと聞いたことがありましたが
具体的な理由がわかってよかったです。(O・Iさん)

 

家を建てる時は子ども部屋を作って勉強机を置こうと思っていたので、
今日のお話は大変参考になりました。
子どものお話は集中して聞きます。
今まではうわのそらで聞くことが多かったです。
ありがとうございます。(E・Iさん)

 

家の中で親子のコミュニケーションをもっと大事にしたいと思いました。
もう少し整理整頓をして子どもと向き合う時間、子どもの話をきちんと聞いて
あげる時間をとりたいと思いました。(M・Iさん)

 

借家に住んでいて家に対する愛着がなかったのですが
八納先生のお話を伺って我が家が欲しくなりました!
自分軸をしっかり持ち、「こと」の部分もしっかり夫と話合いながら今後の
ライフプランを考えて行きたいです。(Y・Kさん)

 

リビングダイニングで子どもの話を聞く、見守るということを実行してみます。
八納さんの本は読んでいたので、子どもがリビングで学習したり、
過ごすことは多かったのですが1分ワークなど会話の時間を楽しんでみます。
「こと」=どういう生活をするかという所の軸を
しっかり持って心地よい部屋づくりをしていきます。(M・Kさん)

 

現在、個室で子どもに勉強させていて、
実際こもりきりになっていたので、今日教えて
頂いてよかったです。日米の違いも初めて知り、驚きました。
子どもと接する時に論理的になっていることも
またそうだと気がつかされました。(I・Kさん)

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八納先生の講演会を開催して

八納先生のお話は、人生全般に関わることでしたので、
子どもが成人している私も興味深く聞くことができました。

物事の本質を見極めて、その本質にそって何を選択する
のか判断基準を決めることが大事ですね。

私は子どもを勉強部屋で勉強させたので、可哀想なこと
したなぁと思いました。

子どもたちはそれなりにやっているようなので、
よかったですが、勉強部屋に一人でこもっていると、
引きこもりや、学力低下、人とコミュニケーションをとるのが
苦手な子どもになる可能性があると聞いて、
今子育てをしているお父さん、お母さんにもっと聞いて
欲しいお話だと思いました。

子どもたちが持っている”天賦の才”を存分に伸ばしていける
環境を作りたいです。

参加してくださったお母さんたちからたくさんの感想を頂き、
八納先生のお話で気付かれたことも多かったので講演会を開催して
よかったです。

「今度は土曜日に開催してご夫婦一緒にこの話を聞いて頂きたいですね」
と八納先生と話をしていますので、次回の開催をお楽しみに!

 

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金子文

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