「あ・うん」 不動院 お散歩日記
今日はいいお天気。
暖かい日差しに誘われて
家の近所にある「不動院」
にお散歩に行ってきました。
(おじいちゃんがひなたぼっこしてました)
この記事の目次
不動院の由来
不動院は平安時代の終わり頃には、
すでに寺が存在していたようです。
南北朝時代には、
足利氏が全国に置いた
安国寺のひとつとされ、
守護武田氏の保護の
もとで栄えましたが、
武田氏の滅亡と
ともに衰えます。
これを再興したのが
毛利氏の使僧として活躍した、
恵瓊(えけい)でした。
恵瓊(えけい)は
すぐれた判断力と
行動力を備えた人物で
豊臣秀吉の信任を得て、
秀吉の側近としても
活躍しました。
その力を背景に
安国寺の建て直しを行い、
中央の大社寺にもひけを
とらない大寺としました。
しかし、恵瓊(えけい)は
関ヶ原の戦いの後、
西軍の首謀者の一人として
処刑されました。
広島藩主毛利氏も
萩に移され、
新しく福島正則が
藩主となりました。
空寺となった安国寺には
福島正則の祈祷師であった
宥珍(ゆうちん)が入り、
それまでの臨済宗から
真言宗に改めて
本尊を不動明王
としました。
以来、寺の名前も
「不動院」
と呼ばれるように
なりました。
不動院には、
国宝である金堂など
数多くの文化財が
所在しています。
写真では見えにくいですが、
軒下の木がとても
巧みに組み合わさって
います。
阿(あ)・吽 (うん)の仁王像
不動院の門の両脇に阿・吽の仁王像が
あります。
口が開いている方を
阿形(あぎょう)、
閉じている方を
吽形(うんぎょう)
と言います。
阿(あ)は口を開いて
最初に出す音、
吽(うん)は口を閉じて
出す最後の音であり、
宇宙の始まりと終わりを
表す言葉とされています。
密教では
「万物の根源」と
「一切が帰着する知徳」
の象徴とされています。
神社の狛犬や沖縄のシーサー
なども「阿・吽」になって
いますね。
阿・吽は
吐く息と吸う息でもあります。
2人の人が呼吸まで
合わせるように
タイミングがぴったりあって
行動している様子を
「阿・吽の呼吸」といいます。
まとめ
歴史のある建物の
由来を紐解いてみると
いろんな物語が
ありますね。
恵瓊(えけい)は
豊臣秀吉の側近と
して活躍しながらも
関ヶ原の戦いの後、
西軍の首謀者として
処刑されてしまいました。
「栄枯盛衰」といいますが、
人生は勢いがある時と
衰える時があります。
始まりと終わりの
阿吽の仁王像を見ながら、
「終わりよければ
すべてよし」
という言葉も思い出されて、
終わる時はいい形で
終われると
いいなぁと思いました。
恵瓊(えけい)の
人生が
「処刑」で終わったのが、
悪い形という
わけではなくて、
時代の大きな波に
飲み込まれた
彼の人生の最後は
悲運だったと思います。
だけど、激動の時代を
思いっきり生き抜いた
達成感はあったのでは
ないでしょうか。
平穏無事に安穏と
生きるだけでなく、
やりたいことを
思いっきりやって
「生きた」
と充実感を持って
死ねたらいいなぁと
思うのです。
桜の木に蕾がたくさん
ついていました。
春に花開く準備が着々と
できていますね。
金子文
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